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旅行記

ということで、どうせドイツからじゃ日本のサイト表示できないし、ということで調子こいて色々書きます。

5月13日(木)
12時間のフライトの後フランクフルトに到着。
が、着陸直後になぜか壮絶な腹痛に襲われて、取り合えず機内でトイレへ。
更に、入国審査を待ってる間に2度目の腹痛の波が訪れ、こりゃ無理だと思って、係員におなか痛いんですけどトイレどこですか?と直訴。
すると手荷物受取所までトイレは無いから、とEUレーンに特別に通してくれました。ドイツ人優しい!!
そして電車で懐かしのダルムシュタットへ向かうと、まさかの町全体が、グラウプナー祭一色!!
…な訳が無く、取り合えず初日終了。


5月14日(金)
朝起きたら9:00で朝食を逃す。
初日だけシンポジウムが昼からなので、コンサートのチケットを購入しに中心街へ。
が、あまりの寒さに比較的厚手の春物のコート購入。
必要に迫られて買った割には、良いコートが買えました。
しかしドイツ人のサイズだと、とにかく袖が長い!!
つくづく自分が日本人サイズであることを実感。

そして本日からのシンポジウム会場がここ。

中心街にあるStaatsarchivです。
ちなみにこの隣はStaatsmuseumなのですが、二年前も今回も工事中で閉館中。

そしてStaatsarchivの中に入ると、なんと!!

ホントに盛り上がってました。

今回の旅のもう一つの目的は、修論にあたって、グラウプナーのカンタータの歌詞を自筆譜から全部書き起こしてくれたベルンハルトにお会いすること。
実はベルンハルトの顔を完全に忘れてしまっていたのですが、会場入り口で会うと思い出せました。
そして入り口で感動の再会。
お土産の和菓子とゴーフルを渡す。
会場内では彼の奥様(はダルムシュタット図書館の音楽部門のボス)や2年前に散々お世話になった図書館の皆様と感動の再会。
しかし夫婦そろってグラウプナー協会会員っていうのも、冷静に考えるとすごいマニアックな夫婦だよね。

そして始まったシンポジウムでは、発表内容は予想通り一切聞き取れず意味不明。
しかし、隣のベルンハルトがプロジェクターに映し出された画像の説明などを要所要所してくれたため、
部分的に理解。
ついでに前の席に座っていた指揮者のヴォルフガング・ゼーリガー氏と知り合う。
10月29日にダルムシュタットで行われるグラウプナーのオペラは彼が振るらしい。

途中Kaffeepauseがあり、会場横に飲み物やケーキなどが用意してあったのですが、
そこで1人の老婦人に「日本人のグラウプナー研究してる子?」と聞かれる。
何で?と思ったら、なんと彼女はベルンハルトの奥様のお母様。
ベルンハルトや奥様から色々話を聞いていたそうで。

シンポジウム終了後、コンサートまでの間にベルンハルト夫妻とお母様と4人でラーツケラーで食事。
メニューの名前は忘れたけど、なんかハムのサラダを頼むと、
皿に千切りのハムが山盛り。味付けはピクルスとオリーブオイルと塩コショウのみ。
1年分ハム食ったんじゃねーかと思うくらいハム食べました。
なんつーか、ドイツの食事って極端ですね。
どーんって感じで。
そしてお母様にちゃっかりご馳走になりました。
そうそう、お母様は源氏物語を部分的にドイツ語翻訳ver.を読まれたことがあるそう。
しかし、あれ日本の風流をかっ飛ばしたらただのポルノ小説だよなぁとか思ったのですが。

そしていよいよコンサート。今日はグラウプナーとヘンデルのチェンバロ曲。
チェンバリストはグラウプナーの作品を精力的に演奏している方でした。
今まで嫌になるくらい理解できない言語を聞き続けていたので、
曲が始まった瞬間、日本語を聞いたような、すごい安心感が得られました。
やっぱり音楽は言語だな。異論は認めます。
右手でトリルしながら左手をあんなに潔く弾きなおしたのは初めて聞いたけど、
グラウプナーの鍵盤曲も中々捨てたもんじゃないなぁとしみじみ。

夜はベルンハルトに車で送ってもらい、怒涛の2日目終了。


5月15日(土)
長旅の疲れも取れないまま、昨日の疲れが更に加わって、壮絶に眠い。
しかも朝は9:30から発表開始。はえーよ。
午前中の休憩時、電子辞書を落としたら、首の皮一枚で繋がっていた連結部分が完全に死亡。
やばいー、後3日間ドイツいなきゃいけないのに独和と和独が無いー!!

今日はオペラについての発表だけだと思っていたら、午後に1つだけカンタータについての発表がありました。
そして発表をした彼もまた、ベルンハルトから私の話を聞いていたらしく、
修論訳さないの?と聞かれる。
そりゃあ、将来的には訳せたら良いなぁとは思ってるけど、語学力がねーよ。
とりあえず修論の英文要旨を渡しましたが。

そして夜はオペラのコンサート!!
もちろん抜粋でしたが。
しかしソリストが超良くてグラウプナーのオペラが良い曲にしか聞こえないという幸せ。
指揮者がチェンバロ弾き振りだったのですが、
チェンバロがどこぞのチェンバロかと思うくらいの爆音チェンバロで、
更に右手が激熱だったので、コンティヌオ・アリアで1人ニヤニヤが止まりませんでした。
うへへ、不審者。

またしても夜は車で送ってもらい、3日目終了。


5月16日(日)
流石に3日目にもなると耳もだんだんドイツ語に慣れてきて、部分的に聞き取れる箇所が増てきました。
1人ファッシュの発表をした人が英語で発表したのですが、
彼はすごいスピードで英語をしゃべり立てて、マジで聞き取り不能。
途中、司会者が「もうちょっとゆっくり」と言ったものの、また早くなって終了。
彼の発表に対して質問が皆無だったところを見ると、ドイツ人もきっとほとんど聞き取れていないに違いない。

そしてGWVを作成したDr. グロースピーチュの発表はグラウプナーのパロディーについて。
パロディーが無いと言われてきたグラウプナーですが、晩年のシンフォニーには初期の管弦楽組曲のパロディーがいくつもあるらしい。
ちなみにこのネタを知っているのはおそらく現段階では日本人で私が唯一。
うふふふふ。
そしてグロースピーチュの発表に対して先ほどの英語の彼が英語で質問したところ、
割と拙い英語で必死に回答していました。
どうやら英語はできなくてもグラウプナー研究には事欠かないらしい。

この日はシンポジウムも早めに終わり、インターネットカフェで時間をつぶして、でもまだコンサート行くには早いなぁと思いながらトラムの乗り場をうろついていると、
向こうからリンゴをかじりながら陽気にやってくるグロースピーチュと遭遇。
取り合えず名刺を渡して顔を売る。
発表理解できた?と聞かれて、いや、超難しいです、と答えると、
無理ないよ、僕も英語はさっぱりわかんないもん、とグロースピーチュ。
うん、それは何となくディスカッション聞いてたらわかったけれども。
そしてこの後コンサートに行く、と言うと、じゃあ一緒に行こう!!と言われ、
タクシーに便乗。
ありがとうグロースピーチュ!!何て優しいんだ!!
発表時のパワポに表示された文字が一箇所「GWV」が「GVW」になってて、
「GWV作った本人なのに間違えてるwww」とか思ってごめんなさい。

そして夜のコンサートはシンフォニー。
グラウプナーの初期の管弦楽組曲と、そのパロディーのシンフォニーがプログラムの最初と最後で、
その間にテレマンとファッシュとグラウンとシュターミツのコンチェルト等がありました。
しかしこれらの曲も、ダルムシュタットにグラウプナー自筆の筆写譜があった曲だそう。
こうやって同時代人とひたすら並べて聞くと、グラウプナーの良さってエレガントさにあるのかなぁと思う。
もちろん、時代の流行というのも取り入れてるんだけど、耳を楽しませるという目的に終始して下世話になりすぎることなく、
流行を踏まえつつも優美さを残す、というか。
だからつまんないという話にもなるのかもしれないけど。ふっ。
休憩中にマティアス・グレフシェスタークというピアニストと知り合う。
日本にマスタークラスの講師として来ることもあるらしく、日本語がとにかく達者!!
和菓子についてベルンハルトに説明を求められた私を大いに助けてくれました。
ありがとう!!

コンサート終了後、ベルンハルトに誘われて食事に行くと、どうやら3日間の打ち上げだったらしく、
グラウプナー研究者大集合の中にひっそりと参加。
座った席の向かいは1950年代にグラウプナーの論文を発表したというグラウプナー研究の大御所で、隣はグロースピーチュ。
バッハ研究で言うと、向かいがシュヴァイツァーで横がシュミーダーみたいなもんか。
ご、豪華…。

皆様にお別れを告げ、車で送ってくれたベルンハルト夫妻にもお別れを告げ、帰宅。
今度グラウプナー研究者たちが一堂に会するのは10月29日。
次回はもっとちゃんとドイツ語喋れるようにしとかなきゃ、とつくづく実感。


5月17日(月)
ヴュルツブルク観光に行く予定が、前日に協会会費を払ったら手持ちの現金があまりにも残念な結果になったため断念。
1年分だと思ってたら、昨年度の未納分とあわせて2年分払わなきゃいけなかった…。
ということで、朝ゆっくり起きて、昨日情報を仕入れたグラウプナーの墓へ散歩。

中心街から少し歩いた場所にあって目を引くのがruine Kirche。

ダルムシュタットは2次大戦で大規模な空襲被害にあった街なのですが、
ここも2次大戦の爪あとを残す建物。

そして、この教会から程近い場所にダルムシュタット最古の墓石(と言われているが真正性は疑問)が!!

そう、これがグラウプナー(と前宮廷楽長ブリーゲルとかの共同)のお墓です。

ちょっと読みづらいけど、ほら!!

献花はもちろんグラウプナー協会によるもの。
実際お墓の前に立つと、急にグラウプナーが生身の人間だったことを実感し、
しばらく泣きながら墓前に座り込んでいました。
何と言う不審者。
でも、頭の中で流れていたのはマタイの終曲です、ごめんなさい。

そしてスーパーでビール買って昼からゆっくり飲んで3日間の疲れを癒しました。


ということで、日本に帰ってきました!!←今ここ

取り合えず成田からそのまま上野へ行き、ヨドバシで電子辞書購入。
今まで持ってたやつが7年前のだったので、
あまりの進化に驚愕です。
辞書の数多っ!!画面がカラー!!

そして上野で一蘭のラーメンを食べる。
やっぱり日本人の味覚って繊細ですね。
味わいが複雑。
オリーブオイルと塩とコショウ、とか、成分が単純じゃない!!

今回、全てカード決済で渡航(なのでこれから借金地獄)というギリギリな旅だったのですが、
本当に行って良かった。
グラウプナー研究者(の端くれ)として、最先端の場所にいられた、ということがそもそも幸せだったし、
多くの研究者と知り合うことができました。
私が彼らのことを覚えていなくても、きっと彼らは1人だけ東洋人のちっちゃい女の子がいたことは忘れはしないだろう。
そして、もっとちゃんとドイツ語を学ぼうというモチベーションも新たになったし。

どうやら8月からの2ヶ月間のミュンヘンでの語学コースの申し込みもできたようで、
これからの新しい生活に向けて不安と期待と不安と不安がいっぱいですが、
モチベーションを忘れずに頑張ります!!

by liliebaby | 2010-05-19 21:45 | グラウプナー | Comments(8)

Commented by さぁや at 2010-05-19 22:54 x
なんだかんだ楽しそうw
てかミュンヘン行くんだ!
Commented by yuka7 at 2010-05-19 23:00 x
グラウプナー愛、また、バッハ愛にあふれた日記で感動しました!!笑  
Commented by missa at 2010-05-20 01:53 x
関西系の(?)コント風珍道中記、勢いに乗せられ楽しく読みました!
わたしもっっっがんばらなきゃ!
・・・せめて国内ででも。。。
Commented by liliebaby at 2010-05-20 17:47
→さぁやさま
そうなの、なんだかんだ楽しかったのよ(笑)
ミュンヘン行ってきます!!
フランクフルトとダルムシュタット以外の町に行くのは初めてだからドキドキ。
ちょうどオクトーバーフェストの時期と重なってるのよwww

→yuka7さま
感動していただいて何よりです(笑)
バッハは愛なんだけど、グラウプナーは愛ではないんだよなぁ・・・。
複雑な乙女心。

→missaさま
思い起こせば初日から珍道中でした…。
国内で研究出来る材料があるってのは幸せだよー(>_<)
お互い頑張りましょ♪
Commented by さぁや at 2010-05-20 18:11 x
ミュンヘンはなんつーか見応えのある街だし、大きいとこだから不便はしないし、楽しいと思うよ♪南訛りで聞きづらいけど。私が数年前に荷物をなくしたおかげで買い物を満喫しまくってたとこ(笑)てかドイツでその2都市しか行ってないって、、、偏り過ぎ(爆)せめてバッハ詣でしてきな〜(笑)
Commented by liliebaby at 2010-05-22 18:34
あ、さぁやが買い物しまくってたのってミュンヘンだったんだ(笑)
そうなんだよね、都会だし住む場所は寮を用意してくれるみたいだし、あんまり不安はないかも。
バッハ詣したいんだけど、ライプツィヒってミュンヘンからだいぶ遠くないか・・・??
1年以内にはバッハ像の前で記念写真撮ろうと思ってます!!
Commented by saskia1217 at 2010-05-22 22:40 x
楽しい旅行記、すっごく充実してた日々だったみたいでよかったですね〜。
Wuerzburg行けなくて残念だったけど・・ゆりっぺにはぜっっったいにあのワインだけは飲んでもらいたいよう。ホントに美味しいフランケンは地元でしか飲めないのでね。ま、町は逃げないからまたの機会にぜひゆっくり訪れてくだされ。
ミュンヘンは大きくて美術館とかは充実してるし便利だけど、都会だよねえ。南ドイツ料理は小都市のほうが美味しいんだけど。
たしかにライプツィヒまではかなりの遠出かも(苦笑)。
でも行くしかないね・・ICEを駆使してがんばってください!
Commented by liliebaby at 2010-05-24 21:42
昨日は色々お話できて楽しかったです。
フランケンワインへの思いもひとしおになりました!!
きっと、ダルムシュタットに行く機会はこれからも度々あると思うので、
虎視眈々とフランケンワインを狙います。

ミュンヘン、そんなに都会なんですか(+_+)
今から南部ナマリに緊張です…。ドキドキ。
実はまだRBしか乗ったことないので(笑)、夏はICEデビュー目指します♪
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